2007年01月12日

キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズカット

ずいぶん待って、一体これってディレクターズカットは出さないんだろうかといいかげん思い始めた頃、ついにお目見え。
実は通常版も買ってしまっていた・・・

キングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カットキングダム・オブ・ヘブン ディレクターズ・カット
オーランド・ブルーム リドリー・スコット エヴァ・グリーン


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一度見て思った。

「なぜこのままで劇場公開しなかった!!!」(チョット怒)

思うに、多少長くてもこちらが公開されていたらもう少し息の長い作品になっていただろうに。

監督の自己満足に終わってしまう場合もある中で、これほど観てよかったと思うディレクターズカットって初めてかもしれない。



なんだか評価が今ひとつだったようなのが気になっていたのだ。
私は確か公開当時結構はまっていて、今自分のブログを見直してみたら3回観に行き、4回レビューを書いていた。

その当時も、その後DVDを何度も見た時も、どうも腑に落ちないな〜と思っていたような事、
それはこのディレクターズカットを見てほぼ納得・・・


こういう話からあの劇場公開版を作らなきゃならなかったのか〜と思うと、それはそれでテクニックとしてとても感心するのだが・・・
この映画のテーマやスピリット、キャストの魅力はきちんと押さえてコンパクトにまとまっているのはさすがなんだけど・・・。

その為に、非常にわかり難い、腑に落ちない部分を残す展開になっていた事は否定できないと思う。
まあ、日本で理解されにくかったのは、更によくわからない字幕が拍車をかけたせいもあったと私は思うけど。


通常版で一番、描かれ方が中途半端で腑に落ちない部分。
それはシビラの生き方と人間性、そしてバリアンとの関係・・・

はい、元々はきちんと描かれておりました。
シビラは王女であり、ボードワン亡き後の幼き王の母であり、そして癒される事の無い悲しみを抱え女王となる。
そして、バリアンとの恋、生き方の違い、すれ違い・・・
彼女の様々な表情の意味がやっとわかったような気がする。
シビラを演じたエヴァ・グリーンが劇場公開版として編集された物を観た時、どんなにかガッカリしたことだろう。

シビラに限ったことではない。彼女を愛しながら拒否するバリアンにしても、彼を導くホスピタラーにしても、バリアンを憎むギーにしても、彼らの人間性を描いた部分が、あるべき所に入り、リアリティが深まっている。

もうひとつ、たぶん皆が??と思ったであろう事。
パイレーツ・オブ・カリビアンでも鍛冶屋の青年を演じたオーランド・ブルームではあるが、
この映画で、ただの鍛冶屋の青年がなぜいきなり騎士になり、戦闘で闘い抜き、騎士団やエルサレムの人々を指揮することができたのか。
この部分についてもちゃんと理解できるように描かれていた。

ただの鍛冶屋じゃなく、戦争にも同行し、様々な大型武器をつくる技術を持っているエンジニアなのである。
戦争をするにも、教会を立てるにも、町を造るにも、必要不可欠な人材なのである。
ボードワンが彼に信頼を置いたのはそういう事もあったのだ。
ディレクターズカットでは、実際ボードワンがエルサレムの防備を強化する為の意見を求める場面がある。

いやはや、公開当時、映画館で観て何となくピンと来なかったという人がいたら、ぜひこのディレクターズカットを観る事をお勧めする。
こちらの方が遥かに話はわかり易いし、共感もしやすいだろう。

私は、今回このディレクターズカットを観て、この映画が更にお気に入りになった。
まだまだ見切れていない解説なんかもあるし、しばらくはまたはまっているかもしれない。


この記事へのコメント
ディレクターズカット版は見てないけど、キングダム・オブ・へブンでいちばん心惹かれたのは、あの比類なき気高さのマスク王でした。お顔無しで、すべてを圧倒していらした。エヴァ・グリーンがお顔で周囲を圧倒していたのを凌駕して。
カット版見たいな。
Posted by マロニエ at 2007年01月14日 01:29
なるほど・・・。そんなお話だったんですか。
この映画はほとんど感覚で観ていたので、
細部はさほど気にならなかったのですが、
(都合よく自分で空想する癖があるせいか)
本当はもっと掘り下げて描かれていたんですね。
映画業界の内幕は分かりませんが、
一昔前はお蔵入りしたら最後日の目を見ることが
無かったであろう映像が、こうして鑑賞できるなんて
今はありがたいですね。
Posted by emily_711 at 2007年01月14日 02:56
>マロニエさん

マスク王がいなければ、この映画のテーマは迷走していたかもとさえ思える程の存在感でしたよね。
エドワード・ノートンって好きな俳優さんではなかったんですが、これは別格です。
Posted by ruru at 2007年01月14日 22:15
>emilyさん

私も勝手に膨らませて観ていました。

ディレクターズカットでも、別にこのシーンは結果的に無くても良かったじゃん・・・てケースの映画もあると思うんですが、
(「アマデウス」なんかは、無くても良かった部類だと実は思ってる)

この映画のディレクターズカットは嬉しかったです。
Posted by ruru at 2007年01月14日 22:32
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